2015年2月18日水曜日

賢い格安チケットの購入方法

●「特定便割引」を狙う

各社は、販売を促進したい便に「特定便割引」を設定している。「早朝・深夜」など利用のしづらい時間帯、格安航空会社のフライトの近辺の時間帯、新幹線との競合路線などの割引率が高い。

最大六割弱の割引率だが、二割程度の割引率のフライトは簡単にみつかる。搭乗前日まで購入が可能なので便利だが、エアラインが設定した予定座席数が売り切れてしまっていると、期間内であっても購入できない。ただし、予約は変更できず、キャンセル料が高いので、手配は旅程が固まってからにしたい。

●目玉商品の大幅割引運賃を狙う

すでに有名になっているのが全日空の「超割」。購入と利用期間に大きな制約があるものの、国内全路線が一律一万円(最大割引率八一%)というのは大きな魅力である。

しかも、売れ残ったフライトが対象ではなく、発売日に新たな状態から予約できるのだからありかたい。当初は短期間だけのサービスで終了するとみられていたが、需要喚起の効果は抜群で、対象期間を拡大して継続が決まった。

その効果を見過ごせなくなった日航が二〇〇一年春から始めたのが「前売りスペシャル」だ。対象の搭乗日は五の付く日、購入は発売日から七日以内が条件で最大七四%、平均六七%引きの航空券を購入できる。

運賃はエリア別の均一料金で、たとえば大阪-九州の都市間は七〇〇〇円、東京-九州間は九〇〇〇円、東京-北海道間は一万円となる。さ
らに、二〇〇一年の会社創業五〇周年記念として五月の連休明けに全線五〇〇〇円均一の大目玉商品を用意した。五〇〇〇円均一運賃は、折りを見て今後も実施する予定とのことなので、見逃せない。

二社の動きに触発されたのがJASで、乗客の誕生日から一四日間は同伴者一名とともに全線一万円で何回でも利用できる「バースデー割得」を二〇〇一年五月から始める。購入には運転免許証やパスポートなど写真付きの証明書が必要。当面は一年間の期間限定だが、対象期間が二週間あるので乗客は都合をつけやすい。

需要の急激な伸びの期待できない中で国内航空の競争は激化するものと考えられており、このような目玉商品は今後増えると思われる。

●その他の割引を探す

航空会社では、これ以外にもいくつかの割引運賃メニューがあり、内容、条件、登録手続きは、各社の時刻表で説明されている。

誰でも利用できるものとしては「回数券」だが、スカイマークや北海道国際航空(エア・ドウ)では早朝、深夜の割安運賃を設定している。割引率は大きくないが、当日でも購入可能な点がメリットだ。新しい傾向の割引運賃としては、インターネットなどでの予約によるインターネット運賃(最大二九%引き。日航「e割」、JAS「ネットきっぶ」のみ。利用期間の限定あり)などもある。

また、事前登録の時間的余裕があれば、六五歳以上の乗客が平日に搭乗する「平日シルバー割引」(二四-三八%引き)、単身赴任者が帰省のために特定区間で利用できる「単身赴任割引」(二四上二八%引き)、二二歳未満の若者が空席利用を前提に搭乗できる「スカイメイト」(四三-五〇%引き)、介護のために特定区間で利用できる「介護帰省割引」(二五上二八%引き。JASグループのみ)なども利用できるので、該当するメニューがないかチェックしてみよう。